~株式会社ユーグレナ 代表取締役社長 出雲充 国連以上に社会課題解決に向き合う~

出雲充
経歴:1980年1月17日、母親の帰省先の広島県呉市で出生。2歳まで神奈川県川崎市宮前区の宮前平で暮らしたのち、弟の誕生を機に多摩ニュータウンに移り住んだ。中学・高校は駒場東邦中学校・高等学校に進学。
1998年、東京大学文科三類に進学。サークルで、一つ後輩でのちにユーグレナの取締役CTOとなる鈴木健吾氏と出会い、出雲氏は彼が在籍する農学部農業構造経営学専修過程へ転部する。出雲氏が、栄養失調解決の可能性を持つミドリムシについて知るのも、鈴木との交友がきっかけである。
2002年4月、東大農学部を卒業。東京三菱銀行(現 三菱UFJ銀行)に就職。銀行員として働く傍ら、2015年の事業化を目指してミドリムシの研究を続けた。
2003年に東京三菱銀行を退職したのち、若者の起業支援企画の事務局の仕事の手伝いをきっかけに堀江貴文氏と知り合う。2004年、中国・青島市で開催された会合で、ユーグレナの取締役CMOとなる福本拓元と出会う。ミドリムシの培養に関心を持った福本は、クロレラの培養施設のある石垣島の八重山殖産を紹介。
2005年に協力者より出資を受けてユーグレナを創業。2012年に東証マザーズ、2014年に東証一部に上場。

創業経緯

出雲氏は高校時代から国連で働いて世界から貧困や飢餓をなくす事を志向し始める。そして東大進学時にはバングラデシュのグラミン銀行でインターンを経験。タンパク質やミネラル不足で深刻な栄養失調で苦しむ人々を目の当たりにし、国連で解決できる事は少ないことを痛感。高校時代から抱いていた目標に代わるような目標を模索する。そんなときに出会ったのがミドリムシだ。ミドリムシの高い栄養価があれば世界から飢餓と貧困を解決できると踏んだ出雲氏は様々な協力者を募ってユーグレナを創業する。世界初のミドリムシの食用屋外大量培養に成功し、ユーグレナは食品だけではなく化粧品、燃料や食料支援分野での事業化にも貢献する。軌道に乗るまで様々な苦労をした出雲氏だが、「成功するまで、何でも試してみるのが大事」というモットーがあるようだ。これが出雲氏の成功した秘訣であろう。

エピローグ

何度も失敗していれば、非常にメンタルに負荷がかかるであろう。だが出雲氏は何度も実験を失敗してもあきらめなかった。時代を変える経営者になるには、成功するまで何度でも挑戦する必要があるのであろう。