出澤剛
経歴：1973年６月9日生まれ。長野県野沢北高等学校を卒業したのち、早稲田大学政治経済学部へ入学。卒業後、1996年に朝日生命保険に入社する。その後、ライブドアの前身であるオン・ザ・エッヂへの社外留学を経て2002年に転籍。2003年に執行役員副社長に就任、2007年には会社分割によりライブドア（現・NHNテコラス）代表取締役社長に就任。
2012年には経営統合によりNHN Japan（現・LINE）取締役に就任。2014年には代表取締役COOに就任。2015年には代表取締役社長CEOに昇任。
就任経緯
出澤氏は朝日生命に入社後、社外研修制度を利用して有限会社オン・ザ・エッヂへ出向。当時飛ぶ鳥を落とす勢いで盛り上がっていたIT企業へ研修に出向いた出澤氏は、堀江貴文氏と出会い、その思想に影響されるとともにレガシーな会社である朝日生命とITベンチャーとの温度差に大きなショックを受ける。2002年には朝日生命を退職してオン・ザ・エッジへと入社。翌年末にエッジ株式会社の執行役員副社長に就任する。そして2007年に堀江氏が証取法違反の罪に問われると、後任としてライブドアの代表取締役社長に就任。そして2012年にはLINEの前身であるNHNJapan株式会社の取締役ウェブサービス本部本部長となる。2014年にはLINEの代表取締役COOになり、2015年には前CEOである森川氏の後を引き継いでCEOへと就任する。
2019年11月にはヤフーの親会社であるZホールディングスとLINEが経営統合を発表した。日本がグローバルフィールドで生き残るための最後のチャンスであったという出澤氏。外資系企業との競争が激化する中でヤフーとLINEという日本での2大プラットフォームが手を取り合うのは非常にインパクトの大きなことだ。GAFAやBATと対等に競い合うために日本からアジア、世界を狙っていくようだ。
エピローグ
今回は創業経緯ではなく就任経緯として執筆した。生命保険会社というファーストキャリアでありながらIT企業を渡り歩き、それぞれ有名な会社の社長にまで上り詰めた出澤氏。保険業界に限らず、新卒でIT以外の事業を生業としている企業へ入社するも、若者のIT企業への志向性は年々強まる。自分が将来的にどういったキャリアを描きたいのか、社会に向けてどうなっていきたいのかという事を考えれば会社選びや事業展開の軸が定まるのではないだろうか。