~株式会社インフォステラ 倉原直美 宇宙へと進出する日本人女性イノベーター~

倉原直美
経歴:大分県立竹田高等学校出身。生年月日や出身地についての詳細の記載は見当たらなかったため割愛する。
2010年、九州工業大学大学院 電気電子工学専攻博士後期課程を修了。在学中は人工衛星の環境計測装置の研究開発に従事。博士前期課程1年次に衛星設計コンテストで奨励賞を受賞。2年次にJAXA宇宙科学研究所で1年間研究。博士後期課程2年次にはイギリスのサリー大学サリー宇宙センターへ留学。その後、東京大学工学系研究科航空宇宙工学専攻の特任研究員として、2013年まで低軌道衛星の開発プロジェクトに携わる。プロジェクト終了後、民間の衛生運用システムメーカーの最大手、米Kratos Integral Systems Internationalの日本チームで国内および海外の複数の商用静止衛星プロジェクトに携わる。2016年に株式会社インフォステラを共同設立。

創業経緯

倉原氏は1989年に日本人として初めて宇宙飛行士になった秋山氏、毛利氏、向井氏などの宇宙飛行士として活躍している人々に強い印象と憧れを持っていた。また、八幡製鉄所跡地にあったレジャー施設「スペースワールド」(2017年に閉演)で遊んだ経験などで宇宙に対する漠然とした憧れがあったようだ。
最初は宇宙飛行士になるべく勉学に励んでいた倉原氏であったが航空宇宙工学を学べる大学はそこまで多くない。九州地場の工業大学である九州工業大学の宇宙工学コースに落選したため、合格していた電気工学で人工衛星研究をしていた教授を見つけて宇宙飛行士ではない別の形で宇宙を志すようになる。その後、国際的なプロジェクトに参加する機会があり、複数の大学が持つ衛星の地上アンテナをシェアできるようにするプログラム開発に参画。もともと教育目的であったこのプロジェクトは運用や維持には至らなかったが、この取り組みがインフォステラ創業のアイデアとなる。
このアイデアは長らく胸にしまっていたが、当時の国際プロジェクトに参画していたメンバーが次々にスタートアップで活躍している事を知り、地上アンテナのシェアリング事業を行う決意を固める。現在では主要メーカーとのパートナーシップも結んでおり、大きな注目が集まっている。

エピローグ

倉原氏は社長であり、学者であり、そして母親である。女性の活躍や社会進出が当たり前になって久しい。アイデアを胸に秘めている女性がいるなら、目をつむって一歩前へ踏み出してみてはいかがだろうか。きっとそこには宇宙のように広大な可能性が広がっているはずだ。