~SHOWROOM株式会社代表取締役社長 前田裕二 波乱の人生から一企業の社長に…。前田裕二の人生に迫る~

前田裕二
経歴:1987年東京出身。幼いころに両親と死別し、友人や親せきの家を転々とする生活を余儀なくされる。不良少年として生活していた。補導された際に唯一の肉親である兄の涙で改心し、全うな人生を送る事を決意。路上ライブ等でお金を稼ぎながら人を喜ばせる事、じぶんを 表現すること、人は絆にお金を払うという事を痛感。2010年に早稲田大学経済学部を卒業。外資系投資銀行 UBS証券に入社。頭角を現し、2011年 UBS Securities LLCに移り、ニューヨークで北米機関投資家に対して株式セールス/アドバイザリー業務に従事する。株式市場において数千億〜兆円規模の資金を運用するファンドに対してアドバイザリーを行う。2013年DeNAに入社。同年11月にSHOWROOMを立ち上げ。2015年にSHOWROOMをスピンオフさせ、SHOWROOM株式会社を設立。同年末、ソニー・ミュージックエンタテインメントからの出資を受け、合弁会社化をし、現在はSHOWROOM株式会社代表取締役社長就任。

創業経緯

UBS証券勤務時、ファンドに対して数兆円規模の資産運用アドバイザリー業務を行っていた前田氏。幼少期の苦難を乗り越えて自身のキャリアを花開かせていた矢先に、幼いころにギターを譲ってくれ、人の絆を実感させてくれるきっかけとなった親戚が逝去する。これをきっかけとして、0から1を生み出す価値創出を意識するようになり企業を決意。そんな折に就職活動時期に縁のあった株式会社DeNAnoファウンダーである南場智子氏に新規事業について相談を持ち掛けた事で南場が自社でそれを実現することを提案。2013年にDeNAへ入社をする。そして同年11月には新規事業であるライブストリーミングサービス『SHOWROOM』を立ち上げる事に成功。早期の黒字化も達成する。
現在ではSHOWROOMを事業会社化させて、その社長を務めるほか、自身の経験をつづった書籍『人生の勝算』や『メモの魔力』などを出版してベストセラー化させるなど、作家としての才能も開花させている。

エピローグ

前田氏の幼少期は多くの人と比べても過酷な時期であっただろう。本来であればそのまま不良を続けていてもおかしくはない。だが、兄の涙で改心したことや人の絆の重要性を学ぶきっかけとなったギターを譲ってくれた親戚など、親族を起点として彼の人生が変化している。人と人のつながりを大切にする経営者。これほどまでに魅力的で時代に求められる経営者はそれほど多くないであろう。