MHエステイト株式会社代表取締役平松真実が指摘する、暮らしやすい徒歩〇分とは?

平松真実

賃貸物件を契約する際、部屋の間取りや家賃を気にする人が多いですが、住みやすさを考えると駅からの徒歩圏内であるかどうかも大事な要素となります。徒歩何分が一番暮らしやすいのか、どこまで妥協するべきなのか、気になる人も多いでしょう。

MHエステイト株式会社代表取締役平松真実さんは過去の経験から徒歩15分がギリギリであると考えています。その理由についてご紹介します。

なぜ徒歩15分がギリギリになるのか

平松真実

徒歩15分がギリギリになる理由は、徒歩1分の距離と大きく関係しています。賃貸物件のチラシなどで表記される徒歩1分の距離はおよそ80メートルです。ですので、徒歩15分の場合、駅から家までの距離はチラシ上は1200メートルとなります。なかなかの距離ですが、あくまでも1分80メートルで歩ければの話です。

1分80メートルは時速にすると4.8キロになります。成人男性の場合は平均のスピードがだいたい時速5キロ以上とされ、男性であれば問題ないですが、女性の場合は時速4キロ程度にとどまるため、1分あたり70メートルを超えるかどうかといったところです。仮に1分70メートルだとしたら、チラシ上は15分でいけるところ、17分、18分とかかります。

もしも徒歩20分の所に住んだ場合、女性だったらさらにかかってしまうため、徒歩ではかなり厳しく、自転車やバスの活用が必要となりますが、雨が降るとこれもままならなくなるでしょう。気象条件などを考慮した場合、徒歩15分圏内が何かと融通がきくとMHエステイト株式会社代表取締役平松真実さんは考えています。

費用対効果を考えると徒歩15分圏内がギリギリに

MHエステイト株式会社代表取締役平松真実さんが主張するところでは、徒歩15分圏内と20分圏内ではそこまで家賃の差が生じにくいと言います。確かに駅に近い物件と徒歩15分圏内では一定の家賃差が生じます。ゆえに駅から遠ければ遠いほど安くなるというのは間違いではありません。

しかし、徒歩15分圏内と徒歩20分圏内ではさほど家賃差が生じないほか、5分余計に多く歩くほどの費用対効果が発生しにくいと平松真実さんは考えます。駅に近い物件と徒歩15分ほどの物件では5000円以上の差が家賃で発生しやすいとされ、年間にすると6万円ほど。ウォーキングをして6万円の節約ができると考えればかなりお得でしょう。

徒歩15分は不便さもあるが、その分静かなことが多い

平松真実

駅から徒歩15分ともなると、コンビニなどが密集しなくなるなど若干不便さが生じるケースがあります。一方で、15分も歩けば住宅街になり始めるため、基本的には静かなことが多いです。駅前に住んでいたら確かに便利ではありますが、普通はうるさく、電車が通っていたらその音で眠れないことも。不便さはあるものの、静かな環境で過ごしたい人には最高の立地と言えます。

それに加えて、家賃も安くなる、徒歩15分なら程よい運動になるので苦にならない、タクシーを使うとしてもワンメーターとなってくればいいことが多いでしょう。時に雪が降り、歩いて帰るのも大変という時に徒歩15分の距離を倍くらいの時間をかけて帰らざるを得ないケースがあっても、徒歩15分の距離なら何とか耐えられるでしょう。逆にそこから遠くなるとその旨味が段々と薄くなっていくため、15分を目安に賃貸物件を探してみてはいかがでしょうか。