株式会社クリンタル代表取締役社長、杉田玲夢が実現させた医師と患者のマッチングサービスとは

杉田玲夢の生い立ち

杉田玲夢は1981年に東京で生まれました。東京大学医学部を卒業し、NTT東日本関東病院、東京大学医学部付属病院での研修後、ヘルスケア業界の課題を解決するために国内コンサルティング会社に転職。厚生労働省や経産省など、政府機関の社会的課題に対するプロジェクトにも参加しました。その後デューク大学ビジネススクールに留学。アメリカで経営学修士(MBA)を取得し、ボストン・コンサルティンググループに入社。退社し帰国後に「より良い医療を」という信念をもとに、2015年に株式会社クリンタルを創業しました。2018年からは、データ管理や活用のサービスを提供する、株式会社JDMCのCOOにも就任しています。

杉田玲夢が医師業から起業に至った経緯ときっかけ

医師として第一線で活躍していた杉田玲夢は医師として働くなかで、専門的な治療や、手術に高度な技術が必要な患者にとって、最適な医師がどこにいるのか探すのが困難という状況に気づきます。これがクリンタルの事業のきっかけとなりました。医師や病院の情報公開が限定的な状況の中で、病院ホームページ上で手術数や経歴を掲載する病院も増えてきましたが、医師個人の臨床経験や、特にどの分野で専門性に特化しているのかなどの情報はあまり公開されていません。例えば「がん手術100件の経験がある」という情報を公開するだけでは、患者側はうまく解釈することができません。このような状況下で開発された、名医検索サイト「クリンタル(clintal)」では、確定診断された患者向けに、その疾患ごとに医師の検索が可能に。その分野に特化した医師を一覧として見れるだけではなく、患者側に直接、受診先として最適な医師を紹介するサービスも展開してます。名医として登録された医師は、そこからさらに論文や臨床数、受診のしやすさなどから5段階評価で分類され、患者にとってより判断しやすい環境を提供しています。

杉田玲夢率いる名医紹介サイト「クリンタル」が社会にもたらす影響

クリンタル立ち上げの参考として、既にアメリカで開発されていた「グランド・ラウンズ」というサービスがありました。クリンタルとは少し異なりますが、患者にセカンドオピニオンの医師情報を紹介し、企業に対しても同様のサービスを利用してもらうことで、必要最低限の治療で済むため、結果として医療費を削減することに繋がります。このように、無駄な受診をすることなく、予め自分に合った医師を見つけることで日本の医療費削減にも繋がるでしょう。