「紙の名刺を再定義したい」株式会社Sansan代表取締役社長 寺田親弘が提供する名刺管理サービス

寺田親弘の生い立ち

寺田親弘は1976年東京都に生まれました。慶應義塾大学環境情報学部を卒業したのち、1999年に三井物産株式会社に入社。同社では情報産業部門に所属し、アメリカのシリコンバレーでベンチャー企業の日本向けビジネス展開支援に従事したり、帰国後も社内ベンチャーの立ち上げを行ったり、新規事業の開拓に参画しました。そんな寺田親弘が株式会社Sansanを設立したのは2007年のとき。開発したのは世界初のサービスで、現在では法人向けだけではなく個人向けに「Eight」というサービスも提供しています。2011年には優れた企業に贈られる「The Entrepreneurs Awards Japan U.S. Ambassador’s Award」を受賞しました。

寺田親弘が感じた名刺管理の煩わしさとSansan起業までの道のり

寺田親弘がこのシステムを思いついたのは三井物産で働いていた時でした。当時寺田親弘は紙の名刺の管理への煩わしさを感じており、さらに組織内で人脈が共有されていないことで営業効率が非効率になることにも気づいていました。実際、Sansanを開拓するために営業を行った際も「三井物産の寺田さんなら知っている」と、自分がアクセスすることのできない見えない情報、見えない人脈が発生している状況を体感したそうです。寺田親弘はこの名刺をデータベース化し、ネットワークを通して社内で共有・可視化することで名刺の情報をよりビジネスに生かせるのではないかと考え、株式会社Sansanを設立したのです。また、吉田親弘は子供のころから戦国時代に魅了されており「現代で言うなら企業だな」と、すでに起業するビジョンをもっていたのだとか。さらに父親が経営者で幼いころからビジネス視点で世の中を見る癖がついていたというのも、起業のきっかけとなりました。

寺田親弘率いるSansanの名刺管理クラウドは名刺の定義を変えるのか

株式会社Sansanが提供しているサービスは、名刺の情報をクラウド上に保管して管理のしやすさを向上させるだけでなく、その名刺情報を組織内で共有することができます。現在は紙の名刺をデータベース化することで成り立っていますが、将来的にはスマホを通して直接名刺のデータを交換するという、紙の名刺を再定義する未来に良い刺激を与えられたのではないかと寺田親弘は期待を寄せています。