~株式会社サイバーエージェント代表 藤田晋 一代で大手ITベンチャー企業を設立した敏腕経営者の経歴に迫る~

藤田晋
経歴:1973年福井県鯖江市出身。大手化粧品メーカーとして知られるカネボウ勤務の父親のもとで育つ。青山学院大学経営学部を卒業後、大手人材会社インテリジェンス(現パーソルキャリア)へ入社。1998年に代表を務めるサイバーエージェントを立ち上げる。2000年には同社を東証マザーズに上場させる。2014年9月5日に東証一部へ上場変更。
アメブロ、AbemaTV、FRESH LIVEなど多くのヒットプラットフォームを生みだしながら、大きく成長した現在も様々な新規事業を立ち上げ続けている。

創業経緯

藤田氏は大企業の父親を見ながら大手でサラリーマンをすることの魅力はあまり感じていなかったようだ。彼のモチベーションは金銭的なものではなく、安定というものには興味がなかった様子。そんな彼は一時期ミュージシャンを志すも、自身に音楽の才能がないことを痛感。それでも敷かれたレールに乗ることに違和感を感じていた藤田氏は起業家の道を志すことになる。
そんな折、彼はIT企業の魅力とその可能性に触れることとなり、起業を決意。当時インテリジェンスの社長であった宇野氏(USEN社長)を始め、様々な人から留意をされたようだが、彼の意志は固くそれに根負けした宇野社長は藤田氏に出資する形で創業を後押し。結果、1998年3月18日にサイバーエージェントを立ち上げる。事業内容は創業ギリギリまで決めていなかったようで、「とりあえず起業する」という事にこだわっていた様子もうかがえる。だが、藤田氏には「21世紀を代表する会社を創る」という明確な指針を固め、3人で始まった同社にて藤田氏の起業家としての道がスタートした。
当初はIT企業とはいえ、労働集約型の請負業などを生業としていたようで、1週間で110時間働くという、まさに昭和を思わせるモーレツ社員っぷりを発揮。自社商品を開発し、マザーズ上場を果たすもITバブルがはじけたことも重なり株価の大暴落という憂き目にあうも、信念を信じながら経営を続けた結果、2004年には4年前の60倍もの売上高を計上する。

エピローグ

IT企業に必要なことはスピード感をもってユーザーが喜ぶサービスを作り続ける事だと藤田氏は語る。ユーザーファーストなこの姿勢があるからこそ、現在もサイバーエージェントは存続できているのであろう。彼の「21世紀を代表する会社を創る」という信念は今も曲がることはない。