「新しい働き方を浸透させる」ランサーズ株式会社代表取締役社長、秋好陽介の挑戦

波乱万丈な秋好陽介の生い立ち

秋好陽介は1981年大阪府に生まれました。高校卒業間近で両親に突然大学に行かないことを伝えた秋好陽介は、高校卒業後の2年間、無職のままニートの期間を過ごします。そして突然大学に入学したかと思えば、大学でも引きこもってインターネットばかりをしている日々。在学中にはインターネット関連のビジネスを起こしました。大学卒業後の2005年に株式会社ニフティに入社し、複数のインターネットサービスの企画・開発を担当。3年後の2008年に株式会社REETを立ち上げ、現在はランサーズ株式会社としてクラウドソーシングのプラットフォームを提供しています。

秋好陽介によるランサーズ誕生のきっかけとは

秋好陽介がランサーズのシステムを思いついたのはニフティで働いていた時でした。ニフティで仕事の受託者・発注者両方の立場を経験した秋好陽介は、個人と法人のマッチングサービスを思いついたのです。仕事を受ける側と依頼する側が上手くマッチングすればみんなが幸せになれるという確信があったため、「インターネットで仕事が取引できる場を作ればワクワクする世界にできるのではないか」という願いを胸にクラウドソーシングサービスであるランサーズの提供を開始しました。記念すべき最初の依頼は2009年の年賀状デザイン。この一件の依頼で自分たちがやりたい世界の可能性は0ではないのだと安心できたといいます。

ランサーズは今後社会にどんな影響を与えていくのか

ランサーズのユーザーランキングの表示方法を変えたある日、ユーザーからこんな意見が寄せられました。「ランキングの表示が変わったことで自分は2ページ目に表示されるようになってしまった。これでは依頼が少なくなるし、ランサーズで生計を立てている人がいることをわかって欲しい」。この意見が秋好陽介を後押しし、社会のインフラのようなサービスにすることを決意。そして現在ではフリーランスの屋台骨として、世間に場所も時間も選ばない「新しい働き方」を提供。働き方の選択肢としてランサーズという働き方を加えることを使命として、日々ランサーズの普及に努めています。さらに、現在のランサーズで働いた実績をもとに融資を受けられる取り組みに加え、家のローンも組めるように画策を立てています。今後こうしたフリーランスとしての働き方が日本社会で広く許容され、一般の職業と遜色ない待遇や契約が結べる日が来るのでしょうか。