山本憲資の生い立ち
山本憲資は1981年兵庫県神戸市に生まれました。一橋大学でゲーム理論を専攻したのち、大手広告代理店の電通に入社。その後、雑誌「VOGUE」などを発行するコンデナスト・ジャパン社に入社し、男性ファッション誌である「GQ JAPAN」の編集を担当しました。編集者時代には、ファッションだけでなく、テック系やライフスタイルまで、幅広いジャンルの企画を担当。そして2009年に同社を退社したのち、翌年2010年に株式会社Sumallyを設立しました。
山本憲資が率いるサマリーの提供する「サマリーポケット」とは
山本憲資が設立した株式会社サマリーが提供している「Sumally」というサービスは、Want(欲しい)、Have(持っている)の2点でモノを分類していく「この世界に存在するすべてのモノの百科事典」というコンセプトをもとに誕生しました。自分は何が欲しくて何を持っているのかを公開し、ユーザ同士のWantとHaveを繋げるのがSumallyのサービスです。現在主流のニュースアプリと同様に、自分の好きな人をフォローすることで興味に基づいた商品がタイムラインに表示される、物欲が刺激されるようなシステムも実装されています。個人個人の中にそれぞれ存在する、物欲や所有をクラウド化することで、最適な形でモノをユーザに再分配するという、新しいスタイルを作り上げたのです。
山本憲資が株式会社サマリーを立ち上げたきっかけとは
もともとコンデナスト社で編集者として働いていた山本憲資でしたが、「この先30年はやっていけないだろう、それなら何か新しいことを始めたいな」という思いからサマリーはスタートしました。昔からモノが好きだったそうですが、山本憲資がふと不便に感じたのがNikeの歴代モデルを一括して見れないということ。周りにモノが溢れる中で、そのモノは全く整理されていないことに気づきました。そこで思いついたのが、モノの百科事典サービスでした。単に従来の百科事典としての役割を果たすだけでなく、誰が持っていて、誰がそれを欲しているのか、そしてどこで売っているのかという情報も付加したサービスです。Sumallyという名前もsum(足す)とall(全て)の2つの単語を組み合わせ、「全部をつなげる」という意味をもとに成り立っているそうです。Sumallyには言語がなく、感覚的なつながりに比重を置いてサービスを提供しています。もともとは個人のセンスを最優先したためだったと言いますが、言語がないという時点でグローバル展開もスムーズに進むでしょう。