株式会社TESSの代表である鈴木堅之、東北大発のベンチャー企業の社長に注目

鈴木堅之の生い立ち

鈴木堅之は静岡県伊豆市の出身です。昭和49年に生まれました。父親は薬剤師をしていて、小さい頃は病院の社宅で生活をしていたそうです。その病院はリハビリに力を入れていて、鈴木堅之は小さな頃から障害を持った人と日常的に接していました。そのような環境の中で、障害を持った人たちは再雇用先がなく不安を抱えているのを目の当たりにしました。そこで、将来は患者のためになる仕事に付きたいと考えたのです。静岡大学の文学部児童教育学科を卒業して、平成9年にいきいき牧場に就職しました。知的障害者のための施設です。

鈴木堅之が起業するまで

就職してから鈴木堅之はリハビリの技術を身につけたいと考えるようになり、理学療法士の養成学校に入学します。そして、教員採用試験を受けて、「言葉の教室」という学校に勤めるようになりました。しかし、公務員のため移動があり、普通学級を担任することになります。そんなときに車椅子の児童と出会い、子供のために関わることをしたいと思って、東北大学の足こぎ車椅子と出会いました。そして、東北大学ベンチャーの企業であるFESに営業職として入社するのです。ただし、こちらの会社は廃業することになったため、鈴木堅之が車椅子の知財を引き継ぐ形で株式会社TESSを創業しました。試行錯誤を重ねて足こぎ車椅子の開発に成功して、国内で多くの台数を普及させたのです。社会的な意義のあることだったため、資金調達をすることができたのが成功の1つの理由といえます。

これからの鈴木堅之

鈴木堅之が代表する株式会社TESSは資本金4,980万円で宮城県仙台市に本社のある会社です。従業員数は2017年2月時点で8名であり、売上は2015年度には5,449万円でした。鈴木堅之の思いによって、利益を追求するのではなく困っている人を救うことを重視してビジネスを展開しています。製品は高く評価されて数々の受賞歴があります。世界初の足こぎ車椅子を生み出すことに成功していて、片足を動かすことができれば誰でも利用できるのが強みです。今後はこの製品を世界に向けて展開していきたいと鈴木堅之は考えています。鈴木堅之はもっと認知度を高めてもらい、自社の製品を量販店や自転車屋などで気軽に購入できるものにしたいと考えています。そして、車椅子といえば手漕ぎだけではなく足こぎ式のものがあると認知してもらおうと願っているのです。今後も鈴木堅之は大きな社会貢献を果たしていくでしょう。