リスクを伴った成長で企業を守る!LINE株式会社代表取締役社長、出澤剛のリーダー戦略

出澤剛の生い立ち

出沢剛は1973年長野県佐久市で生まれました。1996年には早稲田大学政治経済学部を卒業し、同年の4月に朝日生命保険相互株式会社に就職。ここでは数十人のベテランセールスを統括する難しさを実感するとともに、重要なのは「まずは相手との関係性を良くして信頼を勝ち取る」ことを学んだと言います。さらに出澤剛が今もなお大事にしている「ギブ&ギブ&ギブ」という精神も、この時に得たものだそうです。その後、社外留学制度を利用してホリエモン率いるライブドアに入社。インターネットでは自分のやったことが何十倍にも膨れ上がって帰ってくるということの面白さに気づき、2003年にはエッジ株式会社の副社長、2007年にはライブドア代表取締役、そして2012年にのちのLINE株式会社となるNHN Japanの取締役兼ウェブサービス本部本部長に就任し、2015年に代表取締役社長となりました。

会社を生かす出澤剛の戦略とリーダーとしてあるべき姿とは

今や日本の重要なコミュニケーションツールであるLINEですが、2019年からは2代代表制に切り替えたり、ヤフーの親会社であるZホールディングスとの経営統合を発表したり、経営方針の変更がいくつか見られます。これには出澤剛のいくつかの強い意志が反映されていて、一番はLINE株式会社を生き残らせたいというもの。ここ最近では企業の平均寿命が極端に縮んでいるため、そんな状況の中で生き残るには「リスクを伴った判断が必要」で、LINEではリスクをとってでも新しい驚きを開発していく方針です。さらに出澤剛はリーダー≠ボスと考えていて、真のリーダーとは「高度な雑用係」であると言います。2代代表制や企業統合の裏には、社長とは会社に必要なことはすべて行うべきである、という出澤剛の強い意志が隠されていたのです。

コロナ禍の情報収集にも尽力?将来のLINEサービス

LINE株式会社ではコミュニケーションを軸に価値提供を行うことを目標に新たなサービス展開を日々熟考していますが、実は医療・金融・行政にも進出したいと考えています。さらにここ最近でも話題になったのがLINEを利用したコロナ関連の情報収集。出澤剛は「災害時に本当に役に立つのは日常的に使っているサービスだけ」という考えを盾に、数年前から災害に対応するサービスに投資していました。この先LINEを利用して、我々国民がさらに便利な生活を送れることになるのでしょうか。